この世の全てを解明できる!?「超ひも理論」を分かりやすく解説

4. 科学・物理学(一般の人向け)

・超ひも理論って言葉自体は聞いたことある
・でも、自分科学の素人だから難しそう
・超ひも理論の何が凄いのかだけでも知ってみたい

このような読者様を想定しています。

科学雑誌やニュースなどで「超ひも理論」という文言は聞いたことないですか?
(聞いたことない人でも分かるように説明するので大丈夫です 笑)

超ひも理論とは「この宇宙は全て小さなひもで出来ている」という理論です。
それを聞いただけでは「え?な、何それ。宇宙が小さなひもでって、あり得なくね?」と思った人もいるかもしれません。
しかしこの理論は宇宙の全てを解明する究極の理論となる可能性を秘めています。
本当に可能かどうかはまだ分かっていませんが、研究者さんたちはその可能性を求めて日々研究を続けています。

本記事では、東京大学で物理学者として働いている私トーマが、物理や科学の初心者にも分かるように超ひも理論を解説したいと思います。
※逆に、研究者や専門家にとっては物足りないと思うかもしれませんが、どうかご容赦くださいませ笑。

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超ひも理論とは? - この宇宙はひもで出来ている

超ひも理論とは先程も述べた通り「宇宙が小さなひもで出来ているっていう理論」です。

まずは、そこを説明します。
下の図を見て下さい。
(自作の図です。ヘタクソでごめんなさい笑)

りんごの中身を拡大していった図ですね。
りんごなどの全ての物質を拡大すると、原子という小さな粒子で出来ています。
原子は直径約100億分の1メートルと、目に見えないどころではない程小さいです。
そんな小さい原子をさらに拡大すると、もっと小さい「原子核」と「電子」から出来ています。
さらに、そんな原子核を拡大すると陽子と中性子で出来ており、それらを拡大すると、三つのクオークから出来ています。

ここまで説明した中で、クオーク、電子というのがありましたが、これらは「素粒子」と呼ばれるものの仲間です。
素粒子とは、この世で一番小さな粒子のことです。

前置きはここまでとして、いよいよ超ひも理論の出番です。
超ひも理論では「素粒子は振動する小さなひもで出来ている」と言われています。
そう、超ひも理論ではこの「ひも」こそがこの宇宙における最小単位だとしているのです。

これを聞いた読者の方は、以下のような疑問を持ったかもしれません。

「素粒子が振動するひもで出来ている」

というのが仮に本当だとして
それの何が重要なの?

超ひも理論が主張しているのは「ひもこそが全ての物質の根源だ」ということです。
つまり「ひもの性質を解明することで、この世に存在する物質および物理現象の根源を解明する」ということを意味しています。
だから重要なのです。

超ひも理論では、ひもの振動パターンによって素粒子の種類が決まると言われています。
ひもの振動パターンを解明することで、素粒子の根源、ひいては宇宙の根源を解明することに繋がると言われているのです。

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超ひも理論が究極の理論である理由

続いて、超ひも理論が究極の理論である理由について説明します。

ここまでの話で「超ひも理論は宇宙の全てを統一的に解明する」と言いましたが
結論から言うと、正にそれが究極の理論たる理由です。
なのでこのパートでは「宇宙の全てを統一的に解明するとは具体的にどう言うことか?」について詳しく解説します。

この宇宙の統一的理解の鍵を握るのが「力」と言う概念です。
宇宙には、以下の4種類の力が存在します。(「意外と少くね?」と思った人が多いかもしれません笑)

  • 重力
  • 電磁気力
  • 強い力
  • 弱い力

「強い力」「弱い力」と聞いて、後半2つは間抜けな名前に聞こえるかもしれません笑。
しかし残念ながら、これはれっきとした正式名称です!

宇宙に存在する全ての物理現象はこの「力」によって引き起こされています。
その説明をするために、下の図を見て下さい。

これは、自然界の物理現象とそれを引き起こす力の関係を示した図です。

天体の運動やブラックホールの形成など、宇宙スケールでの現象は重力によって引き起こされています。
物質の形成や電気・磁気の現象は電磁気力によって引き起こされます。
そして、原子核の崩壊や形成など微小スケールでの現象は、強い力と弱い力によって引き起こされます。

この宇宙の、巨大スケールから微小助けるまで全ての現象が4つの力に起因しています。
この4つの力を全て一度に理解したいと言うのが、超ひも理論なのです。

素粒子の基となる小さなひもを解明すると言うことは、それすなわち

  • 物質の根源
  • 素粒子の根源
  • ひいては物質の間に働く力の根源

を解明することに繋が流のです。
力の根源が解明できれば宇宙全ての現象を解明できます。

だから超ひも理論は究極の理論と言われているのです。

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超ひも理論が抱える課題

最後に、超ひも理論が抱える課題について解説します。

ここまでの話を聞いて、鋭い読者さんだったら以下のような疑問を持ったかもしれません

超ひも理論ってあくまで理論上での話だよね?
それって本当にあり得る話なの?

結論から言うと「超ひも理論は全く裏付けが出来ていません」。
今のところ、超ひも理論が正しいという証拠が全く出ていないのです。
だから物理学者の中には「超ひも理論は理論ではない。ただの仮説だ」と否定的な意見を言う人もいます。

では何故、超ひも理論を裏付けることがそんなに難しいのでしょうか?
理由はいくつかありますが、最大の理由は「実験による検証がほぼ不可能だから」です。

科学というのは、基本的に実験を用いて理論の正しさを確かめるものです。
しかし、その実験を行うことが出来なければ、理論は所詮理論のままに過ぎません。
「実験で検証出来ないものは科学じゃない」という物理学者もいるくらいです。
だから超ひも理論は、そもそも科学なのかが疑問視されていたりしています。

では、どうして実験での検証が不可能なのでしょうか?

結論から言うと「実験装置の大きさの問題」です。
本気で超ひも理論を検証しようとすると太陽系の大きさを遥かに超える実験装置を作らなくてはいけません。
絶対無理と言って差し支えないと思います笑

以上のように「超ひも理論は実験的検証の困難さを孕んでいるため、裏付けが取れない」のです。

まとめ

  • 超ひも理論は「宇宙の全ての物質は、小さな「ひも」で出来ている」と言う理論
  • 超ひも理論により、この宇宙全ての物理現象の根源を解明できるかもしれない
  • しかし、実験での検証がほぼ不可能なので、超ひも理論の妥当性は疑問視されている

参考書籍

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