・資産を増やすには「投資」が大切だと聞くけど、大損を被るのが怖くて手を出せない
・巷に、投資の本が星の数ほどあってどれを選べば良いか分からない
・投資初心者でも読める、良質な本を教えてほしい
こういった悩みを抱えた読者さんを想定しています。
この記事では、投資の一番の基本である『インデックス投資』を始める方が読むべきおすすめの本をご紹介します。
本記事を読むことで
- 広く支持されている投資の名著を知り、勉強に活かすことができる
- 合理的な投資・資産形成を独力で行える知識が身に付く
ようになり、例え株価が値下がりするような局面でもパニックにならず正しい行動を取ることができるようになります。
本記事を執筆している私は、東大の物理学者を本業とする傍ら、インデックスファンドメインの投資を行っております。
私の記事や本でも紹介されている「インデックス投資」は、個別株などによるアクティブ投資よりも、大抵リターンが良いことが実証されており、初心者にもおすすめの投資法です。
インデックス投資に関する解説は、私の過去の記事を参考にして頂けると幸いでございます。
投資に取り組む前に
前提知識:お金のリテラシー
インデックス投資を始めようとする多くの人が
よし!投資で儲けてやるぞ!
と意気込むと思いますが、稼ぐことよりも先に心がけるべきことがあります。
それは「お金のリテラシー」を身につけることで、騙されないようにすることです。
要は、お金を守る能力のことですね。
せっかく投資で稼いでも、悪い奴にお金を騙し取られてしまっては、これ程もったいない話はありません。
他人の努力を食い物にするような卑怯者のために、あなたが泣きを見るだなんて決してあってはならないことです。
自分自身や大切な人を守るためにこそ、まずリテラシーを身につけましょう。
まだお金のリテラシーを身につけていない人は、私の過去の記事で紹介している本を読むことをオススメします。
全部読む必要はありません。
一冊だけでも目を通してから、投資に着手すると良いでしょう。
どんな「投資本」を選ぶべきか?
前節で解説した「お金のリテラシー」を身につけた後は、いよいよ投資に取り掛かるわけですが、投資を勉強する上での注意点を説明します。
それは、どの投資本を選べば良いのか?ということです。
巷には、投資に関する本が星の数ほど存在しており、初心者の方はどれを選んだら良いか分からず混乱するでしょう。
以下に、投資本を選ぶ際の基準を紹介します。
- 多くの人々に長く支持され、読み継がれている本
- 客観的なデータや歴史に基づいて書かれている本
- 実際の投資家が執筆・監修している本
巷に投資本が溢れていると言っても、その中身は玉石混淆です。
ダメな本はポッと現れてはすぐ消え、また別のダメな本が現れては消えを何回も繰り返しています。
しかし、本当に良質な本は長い間人々から支持され、読み継がれています。
本選びに迷ったら「長い間支持されているか否か」を最優先で考えましょう。
そういった本は大抵、客観的なデータや歴史に基づいており、実際の投資家の体験談も書かれているものであり、初心者にとってこの上なくありがたい教材となります。
おすすめ本3選 〜投資の基本的な心構えのために〜
前節「投資に取り組む前に」の内容がわかった方は、早速インデックス投資の勉強を始めましょう。
以下に、初心者でも読みやすくかつ長い間支持され続けている名著を紹介します。
敗者のゲーム
著者:チャールズ・エリス
英語で書かれた初版は1985年に出版されており、何度も重版され、実に35年以上もの間支持され続けている古典的な名著です。
投資本の最初の一冊としては、ベタ中のベタです。
本書の内容は主に
- 投資のプロによる運用成績の大半(7〜9割)は、市場平均(インデックス)に勝てない
- プロの投資家が儲けを得ようとして売買を繰り返す「アクティブ投資」では、(各種手数料や税金により)売買をするたびに資産が損なわれていく
- そのため、市場平均(インデックス)に連動し、かつ手数料が圧倒的に安い「インデックス投資」を行い、株を20年以上の長期間保有し続けることが最も合理的である
というインデックス投資の基本中の基本と言える知識・心構えを口すっぱく説いてくれています。
また、プロ投資家だけでなく、プロの真似事をして売買する素人投資家に対しては
テニスの試合を例に取り「アマチュアの選手は相手に負けるのではなく、自分のミスで失点して自滅するのだ」
と皮肉っています。
株の売買を繰り返すと、余計な手数料や税金に苦しめられてしまう「敗者のゲーム」にハマってしまうことを主張しています。
インデックス投資は勝者のゲーム
著者:ジョン・C・ボーグル
本書の著者であるジョン・C・ボーグル氏は、インデックス投資の生みの親です。
初版は2007年と比較的新しいものの、市場に関する知恵を伝える一流の教科書であることは疑いありません。
ぶっちゃけ、内容は「敗者のゲーム」とほぼ一緒です笑。
そのため、この節で書くことはあまりありません笑。
生みの親自ら「コストの低いインデックスファンドこそが、長期にわたって富を蓄積するための最も簡単かつ効果的な投資方法である」と力説しています。
投資信託・インデックス投資の伝説的パイオニアによる本ですので、是非一読することをオススメします。
難点を挙げるとしたら、所々不自然な日本語が入り混じり読みにくいことです。
(元々英語だった本を日本語に訳したものなので)
次の新版では、改善されていることを願います。
ウォール街のランダムウォーカー
著者:バートン・マルキール
初版は1973年に出版され、そこから半世紀もの間「投資のバイブル」として絶大な支持を集めてきた名著中の名著です。
この本でも基本的には「インデックス投資の重要性」を強調しているのですが
ランダムウォーク理論や行動ファイナンスなど、学術的な話に基づいて説明しているため、「敗者のゲーム」などと比べると少し難易度は高いです。
しかし、文章の語り口がユーモラスであるため、読み物として単純に楽しめます。
500ページと分量は大きいですが、素人投資家に必要な基礎知識・心構えに関しては、これ一冊にほぼ全て網羅されていますので、繰り返し熟読することをオススメします。
(プロになるのであれば、当然もっと高度な本が必要になるが)
また個人的に、本書のエピローグで「もしも全投資家がインデックス投資しか行わなかったら?」という思考実験について言及されているのも興味深いと思いました。
「インデックス投資の増加は、効率的な市場に悪影響を及ぼしている」というファンドマネージャーなどからの批判と対比して議論しているので、ぜひ読んでみることをオススメします。
まとめ
- 投資の基本であるインデックス投資を学ぶのにおすすめの本を3冊紹介した
- 本を選ぶ基準は「長く読み継がれ、客観的なデータに基づき、実際の投資家によって書かれている」本
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