- IELTSのスコア7.0以上を目指しているけど、どうしたら良いか右も左も分からない
- IELTSの勉強が全く進まない。もしかして、自分はIELTSに向いていないのではないか?
- IELTS経験者の、学習方法や体験の詳細を知りたい
こういった悩みを抱えた読者さんを想定しています。
本体験記シリーズでは、海外の大学院や企業に進む際に必要となる英語試験「IELTS」の学習法や過程について
筆者自身がスコア7.0に達した体験談
を交えて解説いたします。
※なお、私が受験したのは「Academic module」の方です
なお、そもそもIELTSが何かについてあまりよく知らない方は、
こちらの公式ホームページ「IELTSとは?」を参照して頂けると幸いでございます。
本記事は「IELTS体験記」シリーズのPart0、つまり、シリーズのプロローグ的な記事であり、IELTS学習に臨む上で、私が実際にやった事前準備についてお話しいたします。
もしすでに事前準備が済んでおり、この記事の情報は自分に必要ないと思ったら、次回の記事である「IELTS体験記:①」から読んでいただいても問題ありません。
本体験記シリーズの他の記事を以下に記しますので、是非ご覧いただけると幸いでございます。
(※ Coming soonとなっているものは、随時更新予定です)
はじめに
本体験記シリーズの目的・特徴
これまでのIELTS学習記事では「リスニングの向上にはシャドウィングをやるべし」や「IELTSスコアを伸ばすには語学留学しかない」など、すでに確立した学習方法を決定論的に述べたものが多く見受けられました。
こういった記事は、英語学習でやるべきことを無駄なくコンパクトに伝えられる一方で、IELTS経験者自身の上手くいった部分だけをピックアップしており、本人の辿った体験やその学習方法に至った経緯の多くが削除されているため、なぜその学習方法を取り入れるべきなのか?が分かりにくいという短所も抱えていると思われます。
私がIELTS初心者の時代に、こういった決定論的な書き方をした記事を読んだ時には、あたかも「IELTSの学習方法や方針が始めから確立されていた」かのように見えました。
こういった誤解を避け、本当の意味で自身の学習方法の参考にするためには「相手が成功した過程や背景を詳しく知る」ことが必要だと考えています。
確かに英語学習の王道(?)なるものは存在するかもしれませんが、私の個人的な経験を振り返ると、IELTS学習の方法や方針は、試行錯誤の過程で(大なり小なり)変遷していき、紆余曲折および取捨選択を経て少しずつ確立していくものだと考えています。
また、巷には膨大な数の英語学習方法が溢れていますが「これらを全てやり切らなくてはならないのか?」と思う人もいるかも知れません。
しかし、それは現実的に困難だと思います。(学生なら学校の勉強、社会人なら仕事など、IELTS学習者のほとんどは強い時間的制約を受けていますよね?)
こういった背景を踏まえると、すでに確立した方法を決定論的に述べた記事ではなく、どのような事情を抱えた中で、どのような試行錯誤や変遷および取捨選択を経て、自身の学習方法を確立していったのかを述べたエッセイ形式の記事の方が、IELTS初心者の参考になるのではないかと考えました。
そのため本記事では、具体的に、以下のような特徴を心掛けて執筆しました。
当時(2015〜2016年)の私について
私がIELTSの勉強を意識し始めたのは2015年の11月ごろでした。
私は当時、物理学科に所属する大学生でした。
海外の大学院で物理学を学びたいと思い、そのためにはIELTSでスコア7.0を取る必要がありました。
私は、お世辞にも英語の能力が高いわけではなく、当時のTOEICのスコアは600~650点程度だったと思います。
他にも当時は、以下のような状況でした
- スーパーのバイトを週3で、1日3時間程度
- 部活を週5で、1日2時間半程度
- 物理学の専門科目の勉強は、授業の復習をしないとマジで単位を落とす。
(直前のテスト勉強だけでは、単位取得は絶対に無理)
こういった、まあまあの制約の中で、IELTS学習の時間を捻出する必要がありました。
本体験記シリーズを通して、こういった事情を抱えていた私が
- どのようにして時間を捻出したか
- そもそも好きではない(むしろ嫌いな)英語学習とどのように向き合ったか
- 勉強の途中で何回も挫折したが、どのようにして挫折から立ち直り、学習を継続する工夫をしたか
についても解説していきたいと思います。
IELTSに臨む前にやったこと
受験用の予算(約20万円)をあらかじめ用意した
皆様もご存知だと思いますが、IELTSの受験料はとても高いです。
この記事を執筆している2024年8月時点で、以下のとおりです。
このように、IELTSを実施する団体によって価格が異なりますが、いずれにしても高いですね。
私はIELTS学習に着手した当初、たった1回の試験でスコア7.0に達するとは思えませんでした。
ある程度の長期戦、大体1年くらいを想定して臨みました。(そのため、7ヶ月で目標達成できたのは嬉しい誤算でした)
そこで、約20万円という、まとまったお金をバイトで貯め、8回分の受験料の予算をあらかじめ用意しました。
私は当時、大学生でお金もなかったので、一回分の受験料で生活が左右されるくらいの大金でした。
約20万円(8回分の受験料)をはじめに用意しておけば、お金の不安もなくなり、勉強に集中できるだろうと考えました。
試験のたびにお金の不安に苛まれるのは嫌だったので、このような手段を取りました。
なお、20万円を貯める際に、当時はスーパーのバイトに加えて、深夜の短期バイトも入れまくり、1ヶ月程度で20万円を貯めたような気がします。
記憶が曖昧ですが。
当時、嫌な思いをしてバイトに取り組んでいたので、無意識に脳が記憶をブロックしているのかもしれません笑。
参考書を2冊だけ購入した
今でこそ、IELTS用の参考書はたくさん出てきましたが、私がIELTSに取り組んでいた当時(2016年ごろ)は、参考書の数がとても少なかったです。
英語版の参考書なら割とありましたが、日本語版の参考書は本当に稀少でした。
IELTS学習に着手するにあたっては、多くの参考書を目の前にしたら心が折れると思い、必要最低限の2冊だけを購入しました。
① 実践IELTS英単語3500
当時、IELTSに関して右も左も分からなかった頃、ネットでIELTSの参考書を調べた時に真っ先にヒットしました。
というか、当時はIELTSの単語帳はこれしか無かったですね。
とりあえず有名だからという安直な理由で購入しました。
時がたち、IELTSの単語帳が他にも出てきた現在でも、これが広く使われていることを考えると、やはり不朽の名著と言っていいのではないかと思います。
(しかも今では改訂版まで出ているんですね。)
② IELTSブリティッシュ・カウンシル公認問題集
これは、当時では発売されたばかりの新しい参考書でした。
ネットで調べていたときに「あのブリティッシュカウンシルから、日本語版の参考書が出た!」と話題になっていました。
ブリティッシュカウンシルのことすら知らなかった私ですが、IELTSの公式実施団体だと調べて分かり、「公認の」問題集なら良さそうという、これまた安直な理由で選びました。
そして、今でも定番の参考書として使われていることからも、胸を張っておすすめできる良い参考書だと言えます。
何より私にとっては「日本語の」参考書という点が非常に大きかったです。
当時の私は、問題文以外の英語(解説など)を読める自信が無かったので、可能なら日本語版の参考書が欲しかったのです。
ところで
過去問は買わなかったの?
と思うかもしれませんが、過去問は解答のみが書かれていて解説がないという点がネックでした。(今でもそうですかね?)
当時の私の英語の実力を考えると、詳細な解説はどうしても欲しいところでした。
そこで、「詳細な解説が載っている」「日本語で書かれた」「公認の」問題集であるこれは、当時の私にぴったりの参考書でした。
過去問は後で購入しようと思いました。
その他、お金のことに関して
これは、事前準備とは少し違うかもしれませんが、IELTS学習に取り組んだ期間(約7ヶ月)の全体を通してやっていたお金の準備について説明します。
とにかく、IELTSに臨むにあたって、一番のネックはお金の問題でした。
当時の私の収入源は、バイト代と奨学金(貸与型と給付型)であり、合計で月14万円程度でした。
IELTSの試験料の予算20万円以外にも、追加で購入する予定の参考書代のためにも、バイト代をコツコツ貯めていました。
また、試験が8回で終わらない可能性も考慮して、追加の試験料のためにも月2万円ずつ貯めていました。
当時、部活に取り組んでいた私は、体作りのために食費を抑えるわけにはいかなかったため、食費以外の費用(外食費、趣味のアニメやゲーム代、娯楽費用など)を徹底的に削ることで、予算を捻出していました。
また、この時点で自炊の習慣はできていたので、近所の安いスーパーを利用することで、栄養摂取量を落とすことなく食費を抑える工夫をしていました。
おわりに
本記事では、IELTSに取り掛かる際の事前準備について説明しましたが、この記事はプロローグに過ぎないので、あまり有用な情報は無かったかもしれません。
以降のシリーズでは、スコア7.0に至る過程や、それを踏まえてのアドバイス等を執筆していきますので、是非ご覧頂ければと存じます。
(※ Coming soonとなっているものは、随時更新予定です)
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