- IELTSのスコア7.0以上を目指しているけど、どうしたら良いか右も左も分からない
- IELTSの勉強が全く進まない。もしかして、自分はIELTSに向いていないのではないか?
- IELTS経験者が勉強の過程で、どんな悩みを抱え、どう克服していったのかを詳しく知りたい
こういった悩みを抱えた読者さんを想定しています。
本記事は特に、IELTSに関して右も左も分からない状態でスタートした私が、IELTSスコア7.0を目指して、挫折を繰り返しながらも暗中模索していた時期の体験談を説明致します。
IELTSの勉強に着手し始めたのは2016年1月からで、新年の目標として「スコア7.0を取る!そして海外の大学院に合格する!」と決意しました。
まずは最初の試験に向けた勉強の体験談を解説いたします。
本体験記シリーズの他の記事を以下に記しますので、是非ご覧いただけると幸いでございます。
(※ Coming soonとなっているものは、随時更新予定です)
IELTSの勉強着手から1回目の試験まで:約1ヶ月半
すぐに1回目の試験を申し込んだ
IELTSに着手した当初は、とりあえず購入した参考書を解いていました。
(購入した参考書については前回の記事「【IELTS体験記:⓪】IELTS学習に臨む前にやったこと」を参照)
しかし、着手から一週間と経たずに次の疑問が湧いてきました。
俺は今何と戦ってるんだ?
やってみて初めて気がついたのですが、自分の英語力に関する正確な実力がわからないため、今の自分の立ち位置と、ゴールに向けた道筋が全く分からず、霧の中で実体のない影と戦っているような感覚でした。
このまま勉強しても嫌になって長続きしないと考え、自分の現状の実力を把握すること、および敵の正体を少しでも掴むことを目的として、すぐに1回目の試験を申し込みました。
また申し込み時に、IELTSの試験会場はすぐに埋まってしまうことを初めて知りました。
近辺の会場(東京・神奈川・埼玉)が2ヶ月先まで埋まっていることにも驚きました。
たまたま東京の会場で、1ヶ月後に行われる「2day日程」の試験が空いていたので、即座に予約しました。
どうやら、試験を一日で敢行する「1day日程」よりも、二日間で敢行する「2day日程」の方が人気がなく、予約を取りやすい傾向にあるようです。
1回目の試験までの学習過程・計画
すでに申し込んだ1回目の試験を締切として、やったことと言ったら
- 単語帳:「IELTS3500」のスコア5.5レベルに付随する例文500個を全て覚え、何も見ずに再現できるようにした。1日20例文を目安に。これだけは割と真面目にやった気がする。
- Reading:「IELTS ブリティッシュカウンシル公認問題集(※以下、「公認問題集」と略記)」のReadingパートを解いた。復習はほとんどしていない。
- Listening:全くやっていない。Listening科目が一番嫌いで、生理的に受け付けませんでした。
- Writing:知らん。
- Speaking:試験官の前で恥をかきたくなかったので、とりあえず「公認問題集」のスピーキングのPart1とPart2だけを一通り覚えようとした(できたとは言ってない)。Part3は難しいから無視。
くらいのものでした。
問題を解いても復習などほとんどせず、やっては挫折し、別のやり方を試しては挫折しを繰り返し、学習方針はブレブレでした。
スコアアップに向けて何をやったら良いかも、全く分かりませんでした。
こうした状況を踏まえて、私は1回目の試験に向けて以下のような目標を立てました。
この時点では、これだけに集中しました。
- リーディングやリスニングなどの科目をどう学習したら良いか?
- 単語をどの水準まで習得したらいいか?
- スピーキングやライティングは自力習得は難しいのか?塾に通ったほうがいいのか?
- 英語の勉強の集中力が長続きしなくて困っている
当時抱えていた、こういった悩みを一旦全て無視して、とにかく「英語学習に着手する癖」をつけることだけを考えました。
当時の私にとっては、IELTSの勉強に着手すること自体が大きなハードルでした。
英語学習が、自分の日常の中に入ってくる(侵食してくる?)ことに、大きな違和感を覚えていました。
そのため、英語学習の具体的な方法を考える前に、上記の違和感を払拭する必要がありました。
大まかには、以下のようなスケジュールを組んでいました。
また、この期間は
- 1月ごろ:正月、大学の授業 & 部活
- 1月下旬〜2月頭:期末テスト(部活は休み)
- 2月下旬:春休み期間(部活は週5)
とイベントがたくさんあったため、スケジュールの管理はかなり大変でした。
しかし、こんな中でも以下の点だけは徹底的に守りました。
- 起床・就寝の時間、および帰宅時間を固定する(この習慣はすでに出来ていた)
- IELTS学習に取り掛かる時間(22:30)までに、晩飯や風呂などの用事を全て済ませる
- 22:30には絶対にIELTS学習に取り掛かる。
(たとえ90分間出来なくても、0分だけは絶対に避けました。)
夜遅くに勉強していたので、眠かったです。
集中力も全然続かなくて、効率という点ではとても悪かったと思います。
しかし、どんなに眠くても、どんなに効率が悪くても、どれだけ学習方針がブレブレであっても、たとえ「1日90分では勉強時間が足りないのでは?」や「このやり方は間違っているのではないか?」などの疑念に襲われても、これを続けました。
この頃は
とりあえず英語学習に着手する習慣だけをつけた上で、本番の試験を1回経験しておけば、何か道筋が見えて来るかもしれない
というのを、唯一の希望にして生きていました。
試験の結果 & 次回の試験に向けて
1回目のIELTS試験は(当然ながら)初めての連続でした
- シャーペンではなく、鉛筆で試験に解答する
- パスポートと指紋認証による本人確認の緊張感
- 想像以上の人混み。試験会場に、100人以上の列をなして案内された気がする。
- スピーキング試験待機中のなんとも言えない緊張感
1回目の試験は正直スコアを取るどころではなく、様々な不慣れな経験に気疲れしていたと思います。
しかし、こういった経験を早めにしておいたことは後々の心の準備に大いに役に立ちました。
事前の学習もグダグダ、メンタルも悪い、そんな状況下で1回目の試験を受けました。
試験が終わって、スコアが出るまで約2週間のインターバルがあります。
このインターバルでは、だいぶ気が抜けてしまい、勉強のやる気は下がりました。
しかし、そんな低モチベーションの中でも、これまでの英語学習の習慣を崩さずに継続することだけは徹底しました。
想像以上に良いスコアでした。
特に、Readingスコアが6.5も取れるとは思いませんでした。
その他の科目も、4.5以下も覚悟していましたが、特に全く勉強していないWritingでスコア5.5が取れるとは思いませんでした。
(元々 Writingに苦手意識が無かったのも大きいかも)
まぐれの可能性が高いですが、この嬉しい誤算とも言えるスコアは、次の試験勉強に向けてのモチベーションを大きく上げてくれました。
この時期に心がけたこと・気がついたこと
次の試験までのインターバルを1ヶ月程度にした
何の目標もなくIELTSの勉強を継続するのは困難だと実感しました。
(元々英語学習が好きなわけでもないので)
「スコア7.0」は、この時点では遠すぎる目標であり、あまり現実味が湧かず、かなり抽象的な印象を受けました。
また、7.0に至る具体的な道筋も思いつきませんでした。
「すぐに本番の試験を受ける」ことは、最も簡単に設定できる具体的な目標であり、しかも締切を設定することである種の強制力が働くため、気を引き締めて勉強できると考えました。
また個人的な意見ですが、目標に対して2ヶ月以上継続することは(モチベーション維持の観点から)難しいと考えました。
1ヶ月程度で達成できそうな小さな目標を設定し、次回の試験で試してみて、反省点などを更に次の試験に活かすことで、小さな成功体験が積み重なるため、結果的にモチベーションを保ちながら継続できると思いました。
寝る前に勉強することのメリット
この当時までは、就寝前の勉強はほとんどやりませんでしたが、IELTSの勉強を就寝前に90分やることで、思わぬ収穫がありました。
それは、寝つきが劇的に良くなったことです。
私は、幼少期から非常に寝つきが悪かったです。
というのも、寝る前に「あれはどうしよう」「これはどうしよう」と、主にネガティヴなことばかり考えてしまうからです。
今振り返って思うのは、このネガティヴな思考の逡巡は、一日の中でまだやり残したことがあり、それを完遂できていないことに対する罪悪感から来ていたと思います。
もしくは、そこから派生して「きっと俺はこれからもロクな事がないんだ」と将来のことまで過度に悪く考えてしまったのだと思います。
寝る前の90分に力を振り絞って勉強することで、いざ寝るときにも「俺は今日すべき事を全部やったんだ」と小さな自信が湧いてきて、不思議とネガティヴ思考が減っていました。
もしくは、寝る前の勉強でとことんまで疲れたことですぐに眠ってしまい、ネガティブ思考が入る余地がなかったのかもしれません。
こうして、熟睡できるようになれたことは、IELTS学習へのモチベーションを大きく上げてくれました。
そうすれば当然、翌日もいい気分で迎える事ができました。
逆にいうと「熟睡」という報酬が欲しいからこそ、寝る前に勉強を頑張っていたのかもしれません笑。
(この経験が今にも活きており、就寝前の勉強は物理学者になった今でも続けています)
万が一計画を遂行できなくても、過度に気にしない
もし、90分の学習時間を完遂できなくても気にしないようにしました。
そもそも、元々は英語学習をする習慣すらなかったわけですから、IELTS学習に取り組んだ事自体が大変な事だと思います。
このときに注意したのは、学習時間0分の日だけは絶対に作らないようにしました。
たとえ30分でも、10分でも、5分でも、何がなんでもIELTS学習に取り組むようにしました。
(たとえ何をしたらいいのかが分からなかったとしても)
そうして、寝る前には自分を褒めまくりました。
ただでさえIELTS学習はメンタル面で大変な事でしたので、たとえ無理やりであっても、自分自信を褒めないとやってられませんでした。
おわりに
IELTSの勉強は、やり始めが一番大変です。
しかし、何も分からないなりにも具体的に行動を起こしたことで、自分の足りない部分がより明確になりました。
また、試験というある種の強制力を設けることで、向かうべき場所・方向性が分かりやすくなりました。
私の体験談が、IELTSの試験勉強に悩む読者の皆様に、少しでも参考になれば大変嬉しく思います。
本体験記シリーズを通して、スコア7.0に至るまでの過程を、可能な限り詳細に書いていきます。
以下の記事も合わせてご覧頂けると幸いでございます。
(※ Coming soonとなっているものは、随時更新予定です)
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